【感想・あらすじ・採点】『メアリと魔女の花』映画
今日は『メアリと魔女の花』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。
目次
主な登場人物
メアリ
夜間飛行を見つけ、魔力を得る
ピーター
後半に誘拐される、メアリの知人
マダム・マンブルチュール
エンドア大学で魔法の研究をしている
シャーロット
メアリの大叔母。正体は冒頭の赤毛の魔女だった。
あらすじ
・赤毛の魔女がエンドア大学から夜間飛行と言う花に触れると魔法が使えうるようになる植物の種を盗む。
・夜間飛行の花をメアリが見つけ、その魔力でエンドア大学のマダム・マンブルチュークなどからメアリは高い評価を受ける。
・メアリの魔力は夜間飛行の効果であることに気き、マダム・マンブルチュールは激怒し、ピーターを誘拐する。
・メアリは呪文の神髄を使い、全ての魔法を元に戻し、エンドア大学を崩壊させピーターを助ける。
感想
①ファンタジーファン必見の王道マネージャー魔法少女もの!
王道のファンタジーだったと思います。勧善懲悪であって対立構造も分かり易かったと思います。
②『天空の城ラピュタ』との類似点。そして、少しづつ手際が悪い
ネットなどでは、『メアリと魔女の花』と『魔女の宅急便』を比較するものが多かったように思いました。しかし、自分は『天空の城ラピュタ』との方に類似性を感じました。
夜間飛行を飛行石、エンドア大学をラピュタ、呪文の神髄をバルスに置き換えると話の流れが結構似ていることが分かると思います。
似ているだけに感じるのが『メアリと魔女の花』の手際の悪さです。
タイトル前のシーンで比較すると、赤毛の魔女の描写とシータの落下です。赤毛の魔女の描写は本編には直接つながっていかず、明らかに伏線をはっただけのシーンとなってしまっています。それに対し、シータの落下は飛行石の能力を説明するための前提となっているだだけでなく、画に危機感を保ったまま直ぐに物語本編に繋がっていきます。
このように『メアリと魔女の花』には明らかに明らかに一つの役割しか果たしていないシーンや登場人物が結構あります。画の緊張感を保ちながら、徐々に伏線をはってく『天空の城ラピュタ』との手際の良さの違いを感じました。
メアリが魔法の世界に行く前の退屈な日常の描写はメアリが現実の世界では何をやっても上手にできない少女なのだという事をかなりくどくど書いています。これは後に魔法の世界での活躍ぶりのと対比となるのがあからさまで、かつ、それ以上の役割は無く、緊張感のない退屈なシーンとなっています。
そして、ピーターと言う少年。彼の存在意義は、後半連れ去れることによってクライマックスを作ることだけだと思います。前半に挨拶程度の登場をすると、後半連れ去られ、人質となります。メアリは命がけで助けに行くわけですが、前半挨拶程度の登場しかしていないために、あまりそのピンチに対して感情移入できません。パズーもシータを命がけで守る旅に割と会ってすぐに出かける訳ですが、ラピュタが死んだ父親の夢だったという設定の乗っけていりのでスッと入っていくことが出来ていました。このあたりの説明の盤石さや手際の違いも出ていました。
③『天空の城ラピュタ』との相違点。英雄ではなく成長を描く
上記のように『天空の城ラピュタ』との類似を感じていた訳ですが、一番の相違点は主人公自身に心の成長がある事だと思います。
『天空の城ラピュタ』の主人公であるシータとパズーは少年少女と思えないほど、機転が利き、登場する大人よりも先に「真理」に辿り着いてしまいます。ある種の英雄であり、その心の成長を見るというふうにはなりません。
少女の成長を描く、魔法使いの物語と言う点では『魔女の宅急便』と共通してますね。
④マダム・マンブルチュークの矛盾
マダム・マンブルチュークに若干矛盾を感じた点があります。
マダム・マンブルチュークはメアリが夜間飛行の力で魔力があるかのよに見えていただけで本当は魔女の血が流れていなかったことに関して激怒しています。
一方で、夜間飛行を用いた数々の実験の目的は「誰でも魔法が使えるようになる事」とされています。
ある種、「平等」を目指しているはずが、魔法や魔女の血に対して「権威」を感じている訳です。
採点
10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。
①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・△
よくある魔法少女ものだったと思います。
②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・✕
序盤では結局メアリは何がしたいのか分か、目的や方向性は分かりにくかったと思います。
③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・△
タイトル前の赤毛の魔女の描写で伏線は張られてるのですが、メアリの現実世界での描写やエンドア大学でもてはやされる描写などの緊張感に欠ける描写が長く、危機感などは薄れていました。
④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・△
ストーリー後半でピーターが誘拐されるのですが、ピーターには誘拐されること以外のストーリー上の役割が少なく、巧みとは言えないと思います。
⑤伏線は回収されているか? ・・・〇
夜間飛行についてのシャーロットのリアクションが、赤毛の魔女の正体についての伏線になっていました。
⑥結末に説得力はあるか? ・・・△
夜間飛行や呪文の神髄の便利が良く、その力だけで圧倒しているような乱暴な展開だったように思います。
仮に、エンドア大学の連中に力が戻って復讐をしに来た時に反撃する手段がないのに、終わってしまう点も少し気になりました。
⑦結末に意外性はあるか? ・・・✕
呪文の神髄という魔法を無効化できる便利の良すぎるアイテムをストーリー中盤で手にいれており、それを使って勝ってもやはり、意外性はないと言えます。
⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・✕
殆ど誘拐される為に登場したピーター、ことの発端を作ってその正体を最後の方まで引っ張ていたのに何もしないシャーロットなど主人公以外のキャラクターに殆ど見せ場がないのが気になりました。
⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・〇
魔法を捨て、日常の中に喜びを感じようとするポジティブな姿勢が生まれており成長があったと言えます。
⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・✕
見たことがる設定や展開が多く、独自性が欲しかったです。
計4点
おわりに
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
今日はこの辺で(^-^)/