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【感想・あらすじ・採点】映画『こどもつかい』

今日は『こどもつかい』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 

 

 

 

あらすじ

 

・行方不明になった子供に再会した大人が三日後に死ぬという事件が相次いで起きる。

 

・ 保母さんとして働く原田尚美も行方不明になった子である蓮と再会した。

 

・原田尚美の夫の江崎駿也は事件が起きる際に子供がよく歌っているとされる動揺を手がかりに、上之郷サーカスの跡地を訪れる。

 

・トミーという腹話術の天才がおり、60年前、子供が行方不明になった際に疑いを掛けられ放火されて死んだことが分かった。また、遺品の黒マントを持つ者の周りで不審死が相次いだので上之郷サーカスの社長の息子はその黒マントを長距離トラックの荷台に乗せたことも分かった。

 

原田尚美は自分も昔、親から虐待を受けており「こどもつかい」に会い、親が死亡したことを思い出した。

 

・江崎駿也は黒マントを死亡した近藤という男が経営するリサイクルショップで見たのを記憶しており、そこに向かった。

 

・「こどもつかい」は原田尚美に「こどもつかい」誕生の際の記憶を見せた。それによると、腹話術師のトミーは子供を誘拐して性的虐待をしており、村人たちにバレそうになったので火を放ち証拠隠滅を図った。それに失望して腹話術の人形が動き出し「こどもつかい」となり、トミーを刺殺したということだった。

 

・原田尚美が蓮に謝罪すると蓮は指のおもちゃを「こどもつかい」に返却した。すると「こどもつかい」は混乱して階段から落ちて動かなくなった。

 

 


感想

①ストーリーは込み入ってるがあまり怖くないホラー映画

この映画はホラー映画なのですが、あまり怖くありませんでした。自分的にはその理由は3つありました。

 

まず、タッキー扮する「こどもつかい」がロックギタリストのローリー寺西さんにしか見えない事です。これに関しては致命的でした。肝心の悪の親玉が全然怖くないのです。どの映画批評サイトにも書いてありましたがこれには完全に同意しました。やはり、仮面をつけたままとかの方が良かった気がします。

 

次に、全体的に「ご都合のいい展開」が多く事件解決に向けての安心感が強かったことです。夫が追いかけていた事件の被害者に妻がなろうとしているからそれを防ぐというのはかなりご都合がいいです。また、姿を消した子供に会った大人が死ぬまで謎の三日間の猶予があります。三日間のあいだになんとかするんだろうなぁという展開が序盤から予想出来てしまいます。

 

最後に、意外と残虐な描写が少なったような気がします。海外のホラー映画とか邦画でもの『アウトレイジ』などはかなり痛々しい描写が多く、そういってものに見慣れれているせいか本作はそういった描写が少ないし、一つ一つも残虐性の度合いが低かったように思います。

 

②ストーリーの大枠は寧ろ特撮ヒーロー

この作品の大流れを抽象化すると次の通りです。

 

・人を殺す悪者が現れる

      ↓

・主人公たちがやっつけようとするが、なかなか倒せない

      ↓

・主人公たちが自分のトラウマや欠点と向き合う

      ↓

・最後は、子供が協力してくれて悪者を倒す

 

ご覧いただければ分かる通り戦隊ヒーローなどの特撮ものの非常に典型的なパターンに類似しています。

これによってストーリーは分かりやすく、メッセージも分かりやすいものになっていたと思います。しかし、一方である種の「説教臭さ」みたいなものも生まれていたようにも感じました。

 

③幼稚園の先生や保母さんが初恋というのは男の子にはよくある話

門脇麦さんが細身のショートカットでとても魅力的でした。

こんな保母さんが居たら大人気だろうなと思いました。

 

④英語版と日本語版の歌詞を比べると面白い

劇中で歌われていたサーカスの宣伝の歌の引用になります

Boys and girls Boys and girls
ぼぉあんがー ぼぉあんがー
Step right up Step right up
すてぷらい すてぷらい
Come Closer Come Closer
かんくろーさん かんくろーさん
Oinai Oinai
おいない おいない
Kaminogou Circus oinaiyo
かみのごおさあかす おいないよ
Amazing Tommy's show time now !!
あめじん、とみーのしょうたいは

 

「おいない」というのは三重県の方言で「いらっしゃい」という意味になるようです。

直訳ではなく、「show time now 」をが似ている「正体は?」と訳しているあたりが面白いです。

 

⑤異常性癖がオチという作品は非常に多くなって気がします

最近、動機が異常性癖というオチを結構見る気がします。

その理由を考えてみると次のような事が挙げらるかと思います。

 

・やはり若干ショッキングなこと

 

・お金目的と異なり「他にもっと効率のいい方法があるだろ!」みたいな余計なツッコミが生まれない

 

・共感しやすい人間の根本的な欲望であること

 

・異常性癖の中でも結構なバリエーションがあって場合によって都合いいものをチョイスできる

 


採点

 

10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。

 

①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・△

虐待を受けた子供からの仕返しで大人が死ぬというのは面白いかと思います。しかし、謎の三日間の猶予が宣言されるのが早いせいかご都合の良さを感じていしまいました。 


②序盤から主人公たちへの課題は明確か? ・・・〇 

 主人公たちには徐々に分かって行く事ですが、視聴者的には課題は「こどもつかい」を倒す事ということだということは明確でした。


③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・△ 

門脇麦さんが標的になった事が明確になるまでは抽象的な危機感に過ぎず、危機感は少しだけ弱かったような気がします。 

こういった、抽象的な危険が徐々に主人公たちへの具体的な危険へと変化していく展開はホラー映画には大変良くある展開なので、その点を批判するのは心苦しいですが(^_^;)

 

④ストーリー後半で主人公たちへの課題の変更・追加はあるか? ・・・✕

主人公たちの課題は一貫して「こどもつかい」を倒すこのにあり、その点の変更はありません。


⑤伏線は回収されているか? ・・・〇

原田尚美が童謡を知っていたことの伏線が昔、「こどもつかい」会っていたという形で回収されいました。 

 

⑥結末に説得力はあるか ・・・✕

子供の側が大人を許してしまうと、「こどもつかい」はたちまち何もできなくなくあたりに「ご都合の良さ」を感じてしまいました。

また、原田尚美に関して自分の親が死んだ際の記憶を忘れていくものなのかなという疑問がありました。しかも都合よくその際に聴いていた童謡だけはしっかり覚えていいて夫の前で口ずさむという(^_^;)

 

⑦結末に意外性はあるか? ・・・✕

特撮の典型的な展開に類似してますし、異常性癖というオチもかなり良く見かけます。更に、ストーリー途中で死んだ主人公の友人のリサイクルショップのオーナーも異常性癖の持ち主だったこともあり、二度同じ展開を見ることになり意外性は減少しています。

主人公の友人の件は伏線の回収とも理解でき、完成度を上げているとも取れますが(^_^;)


⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・✕

やはり、「こどもつかい」がロックギタリストにしか見えないのは痛かったです。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・〇

門脇麦さんが自分のトラウマと向き合う展開になっていおり、心の成長が描かれていると思います。


⑩総合的に面白かったか? ・・・△

ストーリーはしっかりしてたと思うのですが、ホラー映画なのに怖くないというのは大きいので△にしたいと思います。

 

計4.5点


おわりに


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

今日はこの辺で(^-^)/