世界のねじを巻け!

読んだ本の感想や腸活やダイエットなど健康に関する記事を書いていきたいと思います

【感想・あらすじ・採点】映画『進撃の巨人』前編・後編

今日は『進撃の巨人』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

 

目次

 

あらすじ

・主人公たちは壁に囲われた世界の中で生活している。壁は三重であり、壁の外には巨人がいるとされている。

 

・超大型巨人が壁に穴をあけ、巨人がなだれ込み多くの人が死ぬ。

 

・ エレンやアルミンは口減らしのための戦闘に参加する。

 

・エレンが巨大化し、巨人を次々に倒す。

 

・エレンはエレンが巨人なのか人間なのかという裁判にかけられる。

 

・裁判の途中でエレンは鎧の巨人に連れさらわれる。

 

・鎧の巨人はシキシマであった。

 

・シキシマは壁の中心部に住む権力者達への反乱を画策していた。

 

・巨大化したエレンはシキシマの作戦を阻止する。

 

・不発弾を爆発させて壁の穴を埋める作戦を遂行していると超大型巨人が現れるが、シキシマが超大型巨人を倒してくれた。

 

 

 

感想

①原作と違うことは問題はないと思うが・・・

映画化する上でストーリーや設定が変わってしまうことは致し方ないことだと思っています。

本作で言うと、リヴァイさんがモデルとなっているシキシマがクーデターを起こそうとするという原作にない行動をとっています。

この件に関しては問題ないと思います。というのも、エレンが巨人か否という裁判をしている頃には、前編・後編トータルして2時間程度既に経過しており、あと1時間程度の中で山場を作らなくてはならない状況だということが読み取れるからです。ストーリーの半分以上が終わっている以上、新しいキャラクターを登場させる訳にはいきません。となると、仲間の中から裏切り者が出るか、超大型巨人を普通にみんなで倒してめでたし、めでたしとなるかの二択だったと言えます。その二択であれば、超大型巨人を倒しただけでは物足りないと思ったことに共感できます。

ただ、本作は映画製作の知識云々とか、原作との違い云々を抜きにしても、結構変な設定や言動は目立ちました。

 

②じゃあ、一体あいつらは2年間何の訓練をしてたんだ?

本作ではエレン達は調査兵団ですらない口減らしのための雑魚部隊に所属しています。

そこまでは理解できるのですが、彼等は巨人と戦うことが出来る立体機動装置の使い方を殆ど理解しておらず、現地で学習しています。

一応訓練を受けていたという設定は維持されているので何の訓練を受けていたのか本当に謎です。

立体機動装置を使い方を理解していないという設定になっていた理由として考えられるのは次の4つかと思います。

 

・ワイヤーで吊るした俳優を撮影してCG処理するという作業工程を考えると同時に複数の人間が空中に浮いているシーンは最小限にしたいという技術的・予算的理由

 

・登場人物の成長のようなものを描きたかった

 

・エレン達の危機感・劣位性を強調すること

 

・ミカサとシキシマの格好の良さを強調すること

 

最初の一つ目の技術的・予算的理由ならいたしかたないと思いますが、他の3つのためならわざわざ変える必要はなったかなと思います。

 

③例え、爆薬を使い切ったのだとしても、不発弾が上手く爆発することにかける作戦は正気とは思えない

まあ、細かいこと言ってもしょうがないでしょうか(^_^;)

 

④黒幕を考える時考慮すべき3つの事

邦画映画の黒幕を考える上で次の3つのこと留意するべきだと思っています。

 

・ ストーリー前半で登場している者の中に黒幕はいる

・死んだと思った者や主人公に好意的な者を可能性から排除してはいけない

有名な俳優は黒幕である可能性は高い

 

この3つの事だけを留意しておくと、低予算の邦画などでは黒幕の容疑者になり得る人物が1人しかいないことが多々あります(^_^;)

『進撃の巨人』で言うと、超大型巨人の候補になるのはピエール瀧さん、國村隼さんか・石原さとみさんといったところでしょうか。

 

⑤ピエール瀧の犬死

正直、ピエール瀧さんが黒幕(超大型巨人)なのかなとちょっと思っていました。

というのも、エレンが巨人なのかの裁判の時簡単に死んでしまいましたが、巨人の秘密を知っているという設定だったし、有名なタレントさんだからです。

ピエール瀧さんが銃で撃たれた時に、巨人の秘密を知っていてエレンの父親とも繋がりのあった人物がここで死ぬ訳ないから、後半なんだかんだで再登場するのかなあと思っていたのですが、そのまま死んだままとは思っていなくて意表を突かれました。

本当に犬死だったんですね(^_^;)

もっと言うと、國村隼さんが黒幕だったのですが、國村さんは壁による支配は正当なものだと思っているので、壁を壊すという行動をとることは矛盾挙動のようにも感じます。エレンの父親とかピエール瀧さんは反体制って感じだったから、壁を壊すのも分かるのですが。

 

⑥石原さとみの悪目立ち

この実写化に際しては殆どのキャラクターは現実的に日本人的に解釈した形になっています。エレンは原作のように「巨人を駆逐する」というような事を連呼する人間ではないですし、アルミンも金髪ではなく日本人的になっています。

それ自体は問題ないと思うのですが、何故か石原さとみさんが扮するハンジは割と原作を忠実に再現しており、原作でも割と浮いた感じのキャラクターなのに、全体的にトーンダウンしている実写キャストの中では更に浮いた存在のように感じました。

 

 

 

 

採点

10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。 

①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・〇

原作通り良い設定だと思います。

 

②序盤から主人公たちへの課題は明確か? ・・・〇

原作通り課題は明確です。

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・〇 

原作通り危機感があると思います。

 

④ストーリー後半で主人公たちへの課題の変更・追加はあるか? ・・・〇

壁の修復に加えて、シキシマの反乱を抑えるという新しい課題がありました。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・△ 

不発弾の伏線が回収されているのですが、ちょっと不発弾を用いることに皆が納得するというのが腑に落ちないのと、伏線を張る際の不発弾の下りは伏線でなければ明らか不要なカットであり、伏線を張る手順にわざとらしさが強いのでその2点を考慮して△にしたいと思います。

 

⑥結末に説得力はあるか? ・・・✕ 

何故シキシマが再度裏切りエレン達の仲間になったのか理由が良く分かりませんでした。

あと、あそこで爆発したとして、あんなに上手く壁がふさがるのか気になりました。

 

⑦結末に意外性はあるか? ・・・△ 

黒幕に関しては想定内だと思います。

シキシマが力を貸してくれるのは、唐突な感じもしましたが、「最後はみんなで力をあわせて」というパターンは平凡とも言えます。

 

⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・✕

やはり、石原さとみさんが浮いてしまっていると思います。

また、エレンが巨人を是が非で逐したいでもなく、大人達に無理やりやらされている訳でもなく、スタンスが見えにくかったのも残念でした。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・✕  

最後も殆ど他力で勝ってますし、良く分かりませんでした。

 

⑩総合的に面白かったか? ・・・△

後半特に詰め込み過ぎて一つ一つが説明不足になった印象がありました。

 

計5.5点

 

おわりに

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

採点が世間的な評価よりも結構高くなりました。

 

映画で初めて見ることを前提としたものなので、自分の採点の方法だと原作が面白いと

結構高得点になりがちだなと思いました(^_^;)

 

今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『千と千尋の神隠し』

今日は『千と千尋の神隠し』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 

 


あらすじ

・千尋とその両親は異世界に迷い込み、両親は豚になる。

 

・千尋は油屋で働くことになる。

 

・印鑑の魔力でハクが死んでしまうと思った千尋は、ハクが盗んだ銭婆の印鑑を銭婆に返しに行く。

 

・銭婆のところにハクは迎えに来てくれており、ハクの背中に乗るとハクは千尋の名前を思い出し、千尋はハクの本名を思い出す。

 

・千尋は両親を取り戻し、トンネルを抜け元の世界に戻る

 

 

 

感想

①異世界からの脱出、当然の喪失

千尋は異世界に迷い込むことによって、現実世界での日常、両親、名前と言うそれまで当然にあったものを失います。

異世界に迷い込んだ主人公が元の世界に戻るという枠組みを持った物語は多いです。『千と千尋の神隠し』と同じアニメではデジモンやソードアートオンラインなどがあります。また、古くは不思議の国のアリスも同じ枠組みです。

そのメリットは3つあると思います。

 

・序盤から危機感を持ちやすい

 

・ストーリーの方向性が見えやすい

 

・ラストで脱出するだけで地位も財産も結婚もできてないのにハッピーエンドに見える

 

ストーリーの枠組みが分かりやすいということは、ストーリーが一辺倒になりやすいという事であると思います。そこで重要になってくるのは迷い込んだ世界に住むキャラクターやその世界のルールなどに魅力があるかと言う点になると思います。 

 

②千と千尋と売春

この映画の油屋は売春宿だったと言われています。

その根拠は次のようなものがあります。

 

・油屋のデザインに類似していること

 

・赤提灯は世界的には売春を意味する

 

・湯婆婆の服装が19世紀の西洋の売春宿の女将のものであること

 

・千尋が本来の名前でなく一種の源氏名とも言える千と言う名前で働いていること

 

・神様が男の神様ばかりであること

 

・日本版『プレミア』の2001年6月21日号で宮崎駿監督自身が次のようにインタビューで語っていること

 

 「今の世界として描くには何がいちばんふさわしいかと言えば、それは風俗産業だと思うんですよ。日本はすべて風俗産業みたいな社会になってるじゃないですか」

 

 

神様のなのに売春をやるなんて神様の風上にも置けませんね(^_^;)

 

③アニメのキャラクターも贈り物のセンスが問われる時代(^_^;)

 カオナシは千尋から半ば憐みの感情を向けられているのに対し、ハクはめちゃ滅茶苦茶好かれています。

しかし、基本的この二人のアプローチの手法は同じです。プレゼントをあげたり、何かしてあげるというものです。

決定的な違いは千尋のニーズに応えているかだと思います。そして、ニーズに応えられるか否かの違いはリサーチ力の違いからと言えるでしょう。カオナシは一般的に欲しがるだろうと思われるものあげているのに対し、ハクは千尋の身の上を把握し、両親に会わせてあげたりしています。

 

そして、ハクは宮崎駿監督のニーズにも応えています。ハクは最後の方で竜になって千尋を乗せて飛ぶのです。飛行シーンは宮崎アニメの花形です。ナウシカ、シータとパズー、メイとサツキ、キキ、豚、アシタカという宮崎監督の主人公の中で空を飛んでないのはアシタカくらいですね。しかし、本作の世界観からすると飛行機が登場するは少し違和感があります。そのような状況で、メインキャラクターを変形させて空を飛ばせるということまでする点に、宮崎監督の飛行へのこだわりの強さが伺えます。

 

④英雄ではなく、成長を描く

ナウシカやシータとパズー、アシタカなどの宮崎駿監督作品の主人公は自分が成長するのではなく、そのカリスマ性を遺憾なく発揮することにより、周りの人間の考え方をかえていくある種の英雄です。

それに対して、『千と千尋の神隠し』や『魔女の宅急便』の千尋やキキは物語の中で成長し、それを観客は見守ります。

 

最初、「初めて貰った花束がお別れの花束なんて悲しい」と言っていじけていた千尋

 が少し大人になって現実世界に戻って行くわけです。

 

「初めて貰った花束がお別れの花束なんて悲しい」ってちょっと詩人ですよね(^_^;)

 


採点

10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。

 

①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・〇

働かないと動物になるなど面白い設定が多いです。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・〇

異世界からの脱出と両親の救出という点で明確です。

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・〇

両親やそれまでの生活を失くしており、危機感が強いです。 

 

④ストーリー後半に新しい展開があるか? ・・・〇

異世界からの脱出という目的に加えて、ハクを助けるという新しい目標が出来ており、後半に新しい展開があると言えます。 

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・△

ハクが千尋のことをあらかじめ知っていたことの伏線は回収されています。

しかし、湯婆婆との契約の内容や、湯婆婆と銭婆の抗争の内容など解釈に任された点もある思います。

 

⑥結末に説得力はあるか? ・・・✕

名前を思い出したら何故帰れるのかとか、何故豚を見抜けたのかとかは解釈にゆだねられており、説得力があるとは言えないです。

 

⑦結末に意外性はあるか? ・・・△

結末は初期のお約束通り、元の世界に戻り、両親を取り戻すというものであって意外性は無いかと思います。

しかし、その過程は結構意外性 はあったと思います。一番意外だったとというか拍子抜けだったのは、銭婆がすんなり許してくれたことです。

 

⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・〇

 中でもハクの格好の良さは異常です。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・〇 

 あると思います。

 

⑩総合的に面白かったか? ・・・〇

 

 

計8点


おわりに


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 


今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『黒蝶の秘密』

今日は『黒蝶の秘密』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 

 

 

 

主な登場人物

 染谷俊之

東京に転勤して来た若者。岡崎の紹介で部屋を借りる

 

岡崎歩

染谷に部屋を紹介するも、すぐに死んでしまう

 

品田千佳

染谷の会社の同僚。大家さんや死んだ岡崎について調べようと提案する。

 

佐伯美緒

染谷の隣の部屋の住人。美人。

 

大家夫婦の北浦亮治と陽子

ものすごく主人公に話かけてくる大家さん夫婦

 

 

あらすじ

・東京に転勤してきた染谷は部屋を岡崎の紹介で借りる。

 

・岡崎は転落して死亡する。

 

・染谷は大家さん達が怪しいと思うようになり、会社の同僚の品田の提案で調べるようになる。

 

・大家さん夫婦と品田と佐伯はみんな家族でグルになって人殺しをしていた。

 

・部屋の黒蝶の絵の裏には監視カメラがあった。

 

・染谷も殺される。


感想

①ホラーファン必見の王道的作品

ホラーファン必見の作品になっていると思います。

終始画面が薄暗く、電子音のようなBGMが不気味な雰囲気を醸し出しています。

 

②変なシーン・演出が多い

疑問を持ったシーンが多い映画でした。ちょっと列挙していきたいと思います。

 

・月額7万で東京で部屋を借りたいと言ったら何故か不動産屋に門前払いされる

 

・管理人室の窓が開いており、そこから侵入することが十分可能なのに、上半身だけ窓から入り傘でつついてドアの鍵を開け、管理人室に入る主人公

 

・不動産屋に不信感を持った主人公はまずはホームページや登記簿を見ればよさそうなものをわざわざ不動産屋に乗り込み、職員を突き飛ばし、代表取締役の名前と言うどこでも手に入る情報を得る

 

・人に対する不信感が強くなっていたとはいえ、何故か無関係なお水のおかわりを持ってきた飲食店の店員さんを怒鳴り散らす主人公

 

・飛び降りて死んだ岡崎の部屋は取り調べをされてもよさそうなものだが、大家さん達が仕掛けた黒蝶の絵の裏の監視カメラが発見されていない

 

・伏線を回収する度に伏線なったシーンをもう一度入れ込む謎の演出

  

③意外性があると言っていいのか、いけないのか。主人公の想像通りの展開

主人公は引っ越し先の大家さんと隣の住人が人殺しをしているのではないかと疑い始めます。

結末は、それに加えて会社の同僚もグルで殺人をしていたというものでした。つまり、主人公の想像と大枠では同じことが起きたのです。

普通、主人公の想像してたこととは違うことが起きるものと思うのです。主人公の想像通りのことが起きてしまっては意外性が無くなるからです。

主人公の想像通りのことが起きるというは、自分的は意外なことなのですが、これは自分がひねくれているからだと思うのです。

 

④だったら、普通に殺せばいい、普通に逃げればいい。

最終的に道に倒れていた主人公を縛って殺すなら、ここまで大がかりなことをする必要性がないということが最大のツッコミどころでした。

黒蝶の絵の裏側に監視カメラがあるということ自体は、「なぜ警察が見つけていないのか?」と言う点を差し引いて考えれば良かったと思いますが、監視カメラが犯行に全く有効活用されていない点は良くないなと思いました。

ホラーなので犯行の動機の説明まではなくていいとは思いますが、ここまで大がかりなことをして、殺人をしているメリットだけでもわかるようにして欲しかったと思います。

また、普通に逃げるチャンスはいくらでもあるのに逃げずにおかしくなっていく主人公にも共感できませんでした。

 

 


採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。


①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・△

 岡崎が死ぬまでの始まってから12分まではテンポが良かったと思います。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・✕

大家さん達が怪しいという抽象的な不安はありますが、明確な方向性はありません。

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・△

開始12分程度で岡崎が死亡しかなりテンポのいい作品になるのかと思っていましたが、それ以降のアクションがあまりに少なくかなり、ゆっくりした展開でした。 


④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・✕

大家さんたちが怪しい党抽象的な不安だけで物語全体が構成されており、ストーリーの展開はありませんでした。


⑤伏線は回収されているか? ・・・〇

伏線が回収される度に伏線となったシーンの回想が流れるので伏線の回収は分かり易かったです。

 

⑥結末に説得力はあるか? ・・・✕

犯行グループはかなり大掛かりなことをして殺人におよんでいる訳ですが、そこまでするメリットを全く感じられませんでした。

せめて、タイトルの黒蝶の絵の後ろの監視カメラだけでも使うメリットが説明されていれば良かったと思うのですが。

 

⑦結末に意外性はあるか? ・・・✕

主人公が想像していた通り、大家さん達は殺人をしており、主人公の想像通りなので意表を突かれた人は少なかったのではないかと思います。

 

⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・✕

特にありません。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・✕

特にありません。


⑩総合的に面白かったか? ・・・✕

 

 

計2点


おわりに

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『シン・ゴジラ』

今日は『シン・ゴジラ』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 

 

 



あらすじ

・東京にゴジラが現れて街を破壊する。

 

・あまりにも狂暴なので、国連から期限内にゴジラを止めなければ、原爆を落として止めると言われる。

 

・日本人が考えた、ゴジラの血液を凝固させる作戦でゴジラを止めることに成功する。

 


感想

①特撮ファン絶賛のリアリティーのあるゴジラ!

元々、大人向けだったゴジラは次第に子供向けになり、最後は「子供騙し」になり、子供も見なくなったと良く言われていました。

確かに、私が最後に見たゴジラも手のひらサイズの女の子二人がモスラモスラと連呼するような歌を歌ってモスラを呼ぶような作品だったのを覚えています。

巨大生物が現れて街を破壊するだけでも十分あり得ない話ですが、同じくらい巨大な生物が同時に現れて片方は、人類を守る為に命懸けになって戦ってくれるというのは何とも都合のいい展開です。

この映画では巨大生物の力を借りることなく、人類の力でゴジラを倒しています。しかも、英雄的な存在はおらず、集団的なチームワークの力で倒しています。

英雄的な存在がいないことはリアリティーを向上させています。一方で、感情移入するキャラクターが居なくなってしまい、海外での不評の原因にもなっているようです。

 

②3.11のパロディーと言われたら、それ以上でもそれ以下でもない気がしました

東日本大震災のパロディーとしてこの映画を見るとかなり分かり易かったです。

日本における意思決定の過程が細かく描かれていました。対策本部を設置するという何の対策にもなっていないことにも決議が必要だったり、閣議で議題にすると議事録に残ってしまうので、いったん閣議を中断して別の部屋で議論すると言った回りくどいことをしているシーンは面白かったです。

なので、かなり対応は後手後手に回っており、自衛隊に武器の使用を許可するまでに時間がかかり、この映画はおよそ2時間の映画なのですが、初めてゴジラに対して攻撃を仕掛けたのは上映開始から50分くらい経ってからのことでした。(しかも、自衛隊が所持している武器は悉く効かない!)

こうした東日本大震災のパロディー的な側面に対しては勿論、よく出来てると言って賞賛する人と不快に思う人がいようです。

 

③石原さとみ「流石、おばあちゃんの国だわ」 (^_^;)

 バリバリの日本人の石原さとみさんが外人の設定なのは笑ってしまいました。

 

しかも、石原さとみさんって、めっちゃ仏教徒じゃないですか!

 

CDデビューするならデビューシングルは『Yeah!めっちゃ仏教!』でもいいくらいの仏教徒じゃないですか!

 

 

④外国ではウケなかったのは成程と思いました。

外国ではヒットしなかったというのを前から聞いていたので、理由を考えながら見ていました。

自分的は、そもそもゴジラが全然映ってない(特に前半)のは大きかったかなと思いました。前半は閣僚らの会話劇がメインで、しかも自衛隊に武器の使用を許可すか否かという何とも悠長な議論を長々しているのです。市民が銃を所持している国からすとなんのこっちゃ分からなかっただろうなと思います。

⑤説得力と意外性のバランスを取ることの困難さ

クライマックス部分のストーリー展開には説得力と意外性を両方満たすものが優れていると思っています。その一方で両方を満たすことは結構難しいことです。

今までの怪獣同士が戦うゴジラでは怪獣が思いもよらない行動出ることによってゴジラを倒していました。それは意外性のあることなのですが、言ってみれば「何でもあり」なので説得力はありません。

本作においては基本的にストーリー中盤で立てた計画に従ってゴジラの血液を凝固させ勝っているので一定程度の説得力はあると思います。一方で、計画の内容は分かっているので意外性を感じることはありません。

 

 


採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。


①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・〇

巨大生物が現れるという非現実に、あくまでも現実的な対処を考えるというコンセプトは面白かったです。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・〇

ゴジラを倒すことが目的なので視点は分かりやすいかと思います。

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・△

巨大生物が現れるという危機感がとても強いはずの設定なのですが、序盤は特に会話中心で中々話が進んでいかなかった印象があります。

 

④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・✕ 

国連が原爆を落とすという新しい危険は後半に上乗せされましたが、ゴジラを倒すという目的自体には変更はなく、ストーリーの展開はありませんでした。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・✕ 

特になかったと思います。


⑥結末に説得力はあるか? ・・・〇

奇跡に頼らず巨大生物に対処しており、説得力のあるストーリーだったように思います。

 
⑦結末に意外性はあるか? ・・・✕

中盤に立てた計画が実行されたにすぎず、意外性はありません。

 

⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・✕

登場人物に関しては無個性に描かれていたと思います。

また、関係性についても泣けるドラマがあるというようなことはありませんでした。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・✕ 

集団としての戦いとしての側面が強く心の成長は描かれていないと思います。

 

⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・△

非現実的な生物に対する現実的な対処と言う着想は面白かったと思います。

しかし、ゴジラに対し、人間が攻撃を仕掛けるという行動が上手くいくまで繰り返すという内容なのでストーリーに面白みがなかったように思います。

 

計4点


おわりに


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

『シン・ゴジラ』はとても話題になった作品でみるのがとても楽しみでした。

 

他のゴジラシリーズと比較してみると面白いと思うので他の作品も見てみたいなと思いました。


今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『メアリと魔女の花』映画

今日は『メアリと魔女の花』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 


主な登場人物

 

メアリ

夜間飛行を見つけ、魔力を得る

 

ピーター

後半に誘拐される、メアリの知人

 

マダム・マンブルチュール

エンドア大学で魔法の研究をしている

 

シャーロット 

メアリの大叔母。正体は冒頭の赤毛の魔女だった。

 

 

あらすじ

・赤毛の魔女がエンドア大学から夜間飛行と言う花に触れると魔法が使えうるようになる植物の種を盗む。

 

・夜間飛行の花をメアリが見つけ、その魔力でエンドア大学のマダム・マンブルチュークなどからメアリは高い評価を受ける。

 

・メアリの魔力は夜間飛行の効果であることに気き、マダム・マンブルチュールは激怒し、ピーターを誘拐する。

 

・メアリは呪文の神髄を使い、全ての魔法を元に戻し、エンドア大学を崩壊させピーターを助ける。

 


感想


①ファンタジーファン必見の王道マネージャー魔法少女もの!

王道のファンタジーだったと思います。勧善懲悪であって対立構造も分かり易かったと思います。


②『天空の城ラピュタ』との類似点。そして、少しづつ手際が悪い

ネットなどでは、『メアリと魔女の花』と『魔女の宅急便』を比較するものが多かったように思いました。しかし、自分は『天空の城ラピュタ』との方に類似性を感じました。

夜間飛行を飛行石、エンドア大学をラピュタ、呪文の神髄をバルスに置き換えると話の流れが結構似ていることが分かると思います。

似ているだけに感じるのが『メアリと魔女の花』の手際の悪さです。

タイトル前のシーンで比較すると、赤毛の魔女の描写とシータの落下です。赤毛の魔女の描写は本編には直接つながっていかず、明らかに伏線をはっただけのシーンとなってしまっています。それに対し、シータの落下は飛行石の能力を説明するための前提となっているだだけでなく、画に危機感を保ったまま直ぐに物語本編に繋がっていきます。

このように『メアリと魔女の花』には明らかに明らかに一つの役割しか果たしていないシーンや登場人物が結構あります。画の緊張感を保ちながら、徐々に伏線をはってく『天空の城ラピュタ』との手際の良さの違いを感じました。

メアリが魔法の世界に行く前の退屈な日常の描写はメアリが現実の世界では何をやっても上手にできない少女なのだという事をかなりくどくど書いています。これは後に魔法の世界での活躍ぶりのと対比となるのがあからさまで、かつ、それ以上の役割は無く、緊張感のない退屈なシーンとなっています。

そして、ピーターと言う少年。彼の存在意義は、後半連れ去れることによってクライマックスを作ることだけだと思います。前半に挨拶程度の登場をすると、後半連れ去られ、人質となります。メアリは命がけで助けに行くわけですが、前半挨拶程度の登場しかしていないために、あまりそのピンチに対して感情移入できません。パズーもシータを命がけで守る旅に割と会ってすぐに出かける訳ですが、ラピュタが死んだ父親の夢だったという設定の乗っけていりのでスッと入っていくことが出来ていました。このあたりの説明の盤石さや手際の違いも出ていました。


③『天空の城ラピュタ』との相違点。英雄ではなく成長を描く

上記のように『天空の城ラピュタ』との類似を感じていた訳ですが、一番の相違点は主人公自身に心の成長がある事だと思います。

『天空の城ラピュタ』の主人公であるシータとパズーは少年少女と思えないほど、機転が利き、登場する大人よりも先に「真理」に辿り着いてしまいます。ある種の英雄であり、その心の成長を見るというふうにはなりません。

少女の成長を描く、魔法使いの物語と言う点では『魔女の宅急便』と共通してますね。 

 

④マダム・マンブルチュークの矛盾

マダム・マンブルチュークに若干矛盾を感じた点があります。

マダム・マンブルチュークはメアリが夜間飛行の力で魔力があるかのよに見えていただけで本当は魔女の血が流れていなかったことに関して激怒しています。

一方で、夜間飛行を用いた数々の実験の目的は「誰でも魔法が使えるようになる事」とされています。

ある種、「平等」を目指しているはずが、魔法や魔女の血に対して「権威」を感じている訳です。

 


採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。


①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・△

よくある魔法少女ものだったと思います。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・✕

序盤では結局メアリは何がしたいのか分か、目的や方向性は分かりにくかったと思います。

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・△ 

タイトル前の赤毛の魔女の描写で伏線は張られてるのですが、メアリの現実世界での描写やエンドア大学でもてはやされる描写などの緊張感に欠ける描写が長く、危機感などは薄れていました。

 

④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・△

ストーリー後半でピーターが誘拐されるのですが、ピーターには誘拐されること以外のストーリー上の役割が少なく、巧みとは言えないと思います。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・〇

夜間飛行についてのシャーロットのリアクションが、赤毛の魔女の正体についての伏線になっていました。


⑥結末に説得力はあるか? ・・・△

夜間飛行や呪文の神髄の便利が良く、その力だけで圧倒しているような乱暴な展開だったように思います。

仮に、エンドア大学の連中に力が戻って復讐をしに来た時に反撃する手段がないのに、終わってしまう点も少し気になりました。

 

⑦結末に意外性はあるか? ・・・✕ 

呪文の神髄という魔法を無効化できる便利の良すぎるアイテムをストーリー中盤で手にいれており、それを使って勝ってもやはり、意外性はないと言えます。


⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・✕

殆ど誘拐される為に登場したピーター、ことの発端を作ってその正体を最後の方まで引っ張ていたのに何もしないシャーロットなど主人公以外のキャラクターに殆ど見せ場がないのが気になりました。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・〇 

魔法を捨て、日常の中に喜びを感じようとするポジティブな姿勢が生まれており成長があったと言えます。


⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・✕

見たことがる設定や展開が多く、独自性が欲しかったです。

 

計4点


おわりに
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『僕だけがいない街』映画

 

今日は『僕だけがいない街』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 


主な登場人物

藤沼悟

物語の主人公。漫画家を目指している。過去に戻る能力がある

 

雛月加代

1988年の世界での主人公のクラスメイト

 

片桐 愛梨

2006年の世界での主人公のバイトの後輩

 

藤沼 佐知子

主人公の母親

 

八代学

主人公の担任の先生。連続殺人事件の犯人で、友達の少ない女の子ばかりを殺し、そのたびに身代わりの犯人をたてる

 


あらすじ

・漫画家志望の青年・藤沼悟にはリバイバルと言う悪いことが起きる直前に何度もタイムワープ出来る能力があった。

 

・ある日母を殺された悟は、1988年で連続殺人を止めれば母を助けることが出来るかもし知れないと考えるようになる。

 

・1988年で悟は連続殺人の真犯人は担任の先生である八代だと気づいた。

 

・2006年で悟は八代を糾弾するが、八代のナイフで首を切られ死ぬ。



感想


①タイムリープ好きの人は必見の映画!石田ゆり子さんの若返りに脱帽

タイムリープものは最近どんどん増えてきていて、面白い作品が多いです。

この作品もタイムリープもの好きには必見の大変面白い作品になっています。

タイムリープものを実写でやる上でネックなのは、大人の主人公が子供に戻る場合の母親だと思います。主人公は子役になる訳ですが、主人公の母親はおばあちゃんになる手前から、若妻に戻るという代役でやるには中途半端なタイムリープをしなけれはなりません。

本作の石田ゆり子さんの1988年の世界での若妻感は圧巻だったと思います。 

 

②及川光博が単なる担任の先生なはずない(^_^;)

この映画の一番の軸となるミステリーは、連続殺人犯は誰かと言う事だという点は明らかです。

ここで1988年時点での大人の登場人物を考えると、濡れ衣を着せられた絶対犯人じゃないお兄さんと、担任の及川光博と雛月の両親だけです。

明らかに及川光博だけ浮いてます。

及川光博が犯人だと分かるまでしか殆ど描かないのであれば、そこはあえて原作を変更したとしてもミスリードとして他にも容疑者となるような人物を擁立すべきではないかと思います。

 

③この映画の一番怖いところ

この映画の一番怖いところは、藤原竜也が死ぬ設定になる過程が透けて見えてしまうことだと思います。

つまり、こんな感じだと思います。

 

・放映時間は2時間程度と決まっていた

   ↓

・原作通りにやったら犯人が及川光博だと突き止める過程で1時間30分くらい使ってしまった

   ↓

・犯人を逮捕するまでの過程を細かく描く時間はない

   ↓

・主人公と同士討ち的な感じにしよう!

 

もしくは、最初から主人公を殺すことありきで考えて1時間半でやれるだけ原作を再現しただと思います(^_^;)

 

④どうせなら1988年で決着して欲しかった

1988年の世界で雛月の救出に成功した主人公は、最終的に2006年の世界で及川光博を追い詰めています。

どうせだったら1988年で決着できなかったのかなと思います。

18年間野放しになった犯人は犯行を続けており、結構な数の被害者は出ていたようですし、その冤罪で18年間投獄されていた人がいるということになります。

タイムリープというご都合のいい能力を使える主人公殺してまで物語を終わらせるならこれくらいの被害は食い止めてもらいたいと思うのです。


採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。


①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・△

犯人が先生で一人になることが多い生徒を狙うと言うのは面白いと思います。

しかし、タイムリープは結構ありふれた設定になってしまっている点や発動条件や代償などが描かれることもなく、今までの映画であったような事をなぞっていたような印象がありました。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・〇

連続殺人犯を見つけ犯行を止めるという方向性は分かり易かったと思います。

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・△

犯人を突き止めるという謎はあるのですが、始めから及川光博が犯人だと分かった人が多かったと思うので△だと思います。

 

④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・✕ 

及川光博が犯人だと突き止める事以上のストーリーの発展はありませんでした。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・〇 

最初2006年の場面から及川光博は映っているなど、伏線の回収はあったと思います。

 

⑥結末に説得力はあるか? ・・・✕

感想のとこでも書いたのですが、主人公が死んだ上に、18年間野放しにされていた大量の犠牲者がでて、冤罪で18年捕まってる人がいるというのはあんまりだと思います。

また、犯人の殺人の動機も2分程度の簡単な説明で、内容も良く分かりませんでした。

  

⑦結末に意外性はあるか? ・・・✕

犯人はすぐに分かってしまうし、「それをどう追い詰めるか?」と言う部分は問題にはならなったので、どこにも意外性はありませんでした。

強いて言えば、及川光博の苗字が結婚して変わっていたことがミスリードになり得たのかも知れませんが容疑者が1人しかいない状況でその程度のことは無意味だと思います。 

 

⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・〇

子役のキラキラ感とか石田ゆり子さんの若返りとか見どころがあったと思います。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・〇 

主人公は有村架純さんの言葉を受け、未来についてポジティブな考えを持つことが出来るようになっているので成長があったと言っていいと思います。

 

⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・✕

やはり、後半のやっつけ感が否めないです。

 

 

計5点


おわりに
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 



今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『予告犯』映画

今日は『予告犯』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 



主な登場人物

 

奥田宏明(別名・ゲイツ)

IT企業で派遣社員をしていた。主犯格。

 

葛西智彦(別名・カンサイ)

関西弁でミュージシャンを目指していた犯行グループの一員

 

寺原慎一(別名・メタボ)

中年太りの犯行グループの一員

 

木村浩一(別名・ノビタ)

眼鏡をかけ、引きこもりをしていた犯行グループの一員

 

ネルソン・カトー・リカルテ(ヒョロ)

父親を捜しに日本に来ていたが、不法投棄の現場で病死した

 

吉野絵里香

エリートの刑事

 

あらすじ

・動画投稿サイトに犯行予告をして犯罪を遂行する犯行グループが現れる。

 

・新聞紙を頭にかぶって犯行予告をするので「シンブンシ」と呼ばれるようになる。

 

・犯行グループの四人は日雇いの不法投棄業者の現場で知り合っていた。

 

・その時、ベトナム人の仲間が病気で死んでおり、それを遺棄するよように現場の雇い主に言われたことにが逆上し、メタボとゲイツが雇い主を撲殺。ヒョロの骨を父親に返すべく、犯行を計画を練る。

 

・最期の予告は犯行グループ「シンブンシ」のメンバーが自殺することだった。

 

・ゲイツは他の三人の薬をすり替え、生かし、自分だけ死んだ。また、自分の指示で他の三人は動いていただけと印象付けるような動画も残していた。

 


感想

①兎に角、前半のテンポが良く退屈しない!

兎に角、前半のテンポが良く退屈しない作品でした。犯行の手口だけでなく、ワーキングプアの問題を盛り込んでおり、大変面白かったです。

②題名から考えたんだろうなぁと推察

一番インパクトがあったは映画の内容と言うよりも映画の題名だった思います。

ここでこの映画のストーリーを考えた過程を想像するに最初に題名を考えたのではないかと思います。そのあとで手口を考え、動機を考えたのではないかと思います。

何が言いたいかと言えばやはり、動機となった事件がやはり唐突に感じたのです。

やはり仲間を侮辱されたからって撲殺する必要はないと思うのです。

しかも、仲間といっても長年連れ添った仲間ではなく、昨日今日であった仲間です。

そして、撲殺したからといってあんな壮大な計画に乗り出すというのは必然性は無いとです。最初に手を下したメタボや生田斗真は殺人を犯している訳ですから、それなりにモチベーションを持てると思うのですが、巻き込まれた残りの二人はどんなテンションで犯行をしてたんだろうと心配してしまいます。

もっと言うと、死体遺棄をする旨指示されたことを警察に届け出ればそれなりの復讐は出来たのではないかと思います。

更に更に、一連の事件を起こす事とベトナム人の骨を父親に返すことはそんなに直結していないと思うのです。

 

③後付けで設定を考えたキャラクターに人生を語らせることは難しい

ネットのレビューなどを見ると戸田恵梨香さんの説教が兎に角薄っぺらかったという意見が目立ちました。

戸田さんは一連の事件を追っている刑事の役なのですが、凄く貧しい家に育ったのに頑張ってエリートの警官になったという犯行グループの連中とは正反対のとってつけたような設定があります。この設定はどう考えても、後付けで考えられたものです。

やはり、後付けで考えたような設定を根拠に人生を語らせても説得力は出ないのだなあと痛感しました。

 

④犯行のコンセプトが良く分からなかった

一連の犯行を見て思ったのが、世間の注目を集めたいという点では一貫しているとおもいます。

しかし、もう既に世間から叩かれている食中毒を起こした会社や、SNSで不用意な発言をした大学生やゴキブリの揚げ物を作った人をたたくのは、どういう思想なのかなって言う点が疑問として残りました。それって弱者がより叩き易い弱者を叩いてるだけじゃないですか?最後の方の政治家とかに喧嘩を売る感じは爽やかなのですが(^_^;)

 

そして、最初の放火は何気に重罪です。


採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。


①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・〇

犯罪の手口やワーキングプアの問題が絡みかたが面白かったと思います。


②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・〇 

犯行グループが捕まるか否かと、犯行グループの目的は何か?と言う視点で見ればいいのが明らかなので方向性は明確であると言えます。

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・〇 

特に犯行グループの目的がミステリーになっていたと思います。

 

④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・✕ 

最初の視点である犯行グループの動機を明らかにするという点とグループが捕まるという点以上の発展は少なったと思います。

強いて言えば、ノビタがラーメン屋さんのお嬢さんに恋をしている点がストーリーの発展的ポイントとして挙げられるともいえるのですが、かなり付随的な事項なので、それをもって△はつけ辛いです。

 

⑤伏線は回収れているか? ・・・〇

犯行に使った道具を死んだ仲間から入手していたことなど伏線の回収は凄かったなと思います。

特に生田斗真の言いなりになって事件を起こしていたと印象付けるための動画がメタボの誕生日を祝っている様子だったことは凄くいいシーンだと思いました。

 

⑥結末に説得力はあるか?  ・・・✕

感想のところでも書いた通り動機に説得力がないと思います。

そして、生田斗真だけが悪かったような結論を捜査機関はとっていますが、普通あの状況なら残り三人が生田斗真に罪を着せて殺したとみる方が自然ではないでしょうか?

 

⑦結末に意外性はあるか?  ・・・△

一つ目の視点である犯行グループが捕まるかどうかの点について意外性があるか考えてみます。あれだけ悪い事をしたら主人公は死ぬしかありません。そして、仲間を巻き添えにするはやり過ぎなので何等かの形で仲間が生き延びるのは当然の帰結でした。この点に意外性はありません。

二つ目の視点である犯行グループの動機について考えてみます。犯行グループの回想が始まった時、人数が1人少なったので、ヒョロが死んだことは予想がつくと思います。しかし、作業場の雇い主を殺していることや、ヒョロの骨を父親に返すことが目的だったことは予想できるものではありません。

間をとって△にしたいと思います。

 

⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・△

犯行グループの設定などは大変魅力があったと思います。

しかし、戸田恵梨香刑事のとってつけたようなキャラ設定やお説教が寒いものでした。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・△ 

この映画の救いはヒョロがラーメン屋のお嬢さんに恋をして生きたいと思えるようになったことなのでしょうか?

 

⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・△

前半のテンポの良さは好きです。後付け感が否めない設定が多いので△です。あと、あまり臓器売買の話を挟んでくるのはよほどの必要性がないとあまり好きではないです。

 


計6点


おわりに
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

大変面白い作品でした。原作の漫画も是非読んでみたいなと思いました。

今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『アフタースクール』映画

今日は『アフタースクール』のあらすじと感想を書いていきたいと思います。

 

目次

 

 

 

主な登場人物


神野良太郎

木村と中学からの友人。母校で教師をしている。


木村一樹

会社を休み、若い女と失踪した


北沢雅之

失踪した木村を捜索している探偵 

 

佐野美紀

木村と神野の中学の同級生。


大黒武

木村の会社の社長


片岡義信

ヤクザのボス。佐野美紀を雇っていた。

あらすじ

中学時代の回想

中学時代の木村に佐野美紀がラブレターを渡す

 

現在
時間は朝、木村はお腹の大きくなった美紀の作った朝食を食べ、出社する様子。

出勤したはずの木村は会社を休み、若い女と車に乗り込むところを、同僚に見られ、写メを撮られる。

写メを見た上司の唐沢はそれを社長の大黒に伝えると、大黒は木村を探すように言った。

 

美紀は産気付き、神野に連れられて病院へ行き、無事出産するも、その間、木村とは一切連絡がつかない。


神野は中学校へ出勤。

木村の同級生(島崎)を装った北沢が神野の勤務先の中学に来て、木村と若い女が会っている写真を神野に見せ木村を探すのに協力するよう言う。

唐沢を尾行すると、唐沢と大黒は2人でヤクザの片岡と会っていた。

 

片岡と大黒の繋がりを探る過程で、片岡の経営するクラブのホステスで愛人のあゆみが姿を消し、行方を探していることが分かる。

 

北沢はあゆみと木村が同時にいなくなっていることなどから、写真の若い女があゆみではないかと考えた。その後、木村とあゆみが昨夜泊まったと思われるマンションの前で張り込み。

途中で神野は自宅へと帰る。神野が家に帰ると、木村が部屋でピザを食べていた。

北沢が木村を探していることを話す。

神野は、写真の若い女は神野の妹であり島崎は妹に惚れていたので、北沢が島崎でないことは分かっていた。

片岡の愛人のあゆみの正体は佐野美紀だった。

そして、次の日、片岡と大黒の闇取引の現場を押さえ、2人を逮捕する計画だった。

計画の発端は、片岡が経営するクラブで大黒は接待を行っており、クラブのホステスの美紀が、大黒の会社の社員である木村と再会したこと。

美紀は片岡から逃げたいと思っており、助けを求められた木村と神野は、美紀を匿うことにするが、いずれ居場所はばれ、片岡の元へと連れ戻されてしまうことが予測された。

そこで、片岡と大黒の癒着を暴き、片岡を警察に逮捕してもらうことにした。

神野の妹は警察官で今回の事件のことで連絡をとっており、その時に写真を撮られていた。

翌日、片岡と大黒を逮捕することに成功。

全てを悟った北沢は、神野のもとに行く。

北沢は神野と話した後、たまたま、銃を落としてしまい、その場にいた警察官に逮捕される。

冒頭の回想シーンで木村が美紀からラブレターを渡されたのは神野に渡すように頼むためだった。

しかし、その日、美紀は早退し、すぐに転校したため、神野はこたえを言えていなかった。

神野は、「一緒に家に帰ろう」、と美紀に告白。


感想


①面白かった!

こんな面白い作品はなかなかないと思います。
内田けんじ監督は他にも面白い作品が沢山あるのハードルは高かったのですが、とても面白かったです。前半に緊張感があり、かつ後半では前半の設定を活かしてどんでん返しをしていて本当にバランスの良い作品だったと思います。


②エロビデオと言う滅び行く文化にロマンを感じる今日この頃です(^_^;)

この映画ではエロビデオが結構出てきます。

最近の子供はエロビデオとか買ったりしないでしょうね。インターネットがありますから。

山や河原でエロ本を見つけて喜ぶなんてこともないでしょうね。

エロビデオをレジで店員さんに渡すとき恥ずかしい思いをすることもないのです。

一つの大人の階段だと思うので寂しく思います。

エロビデオ2枚でベラベラ喋ってしまう料理屋の店員さんは流石にどうかと思いましたが(^ ^)


③物語における「失踪」というアクションの便利の良さ

物語において「失踪」というアクションは物語の緊張感を保つために非常に便利の良いアクションだと思います。

登場人物が死んでしまうと誰が殺したのかとか、何故死んだのかと言いう謎は生じるることはあるのですが、それ以上悪いことは通常起こしえないので危機感や緊張感は生まれません。

それに対し、登場人物が失踪するとそれを捜索しなければならず、緊張感や危機感が生まれます。また、失踪の理由や場所を考える謎も生じます。

 

このように「失踪」と言うのは物語を作る上でかなり、使い勝手のいいアクションだといえます。

 

村上春樹さんの小説の登場人物も大変よく失踪します。

 

「失踪」というアクションをより効果的に使うには失踪する人物を追跡するモチベーションを登場人物と視聴者が共有する必要があります。なので失踪する登場人物が、捜索する人物にとって如何に大切な人物であるかを説明してから失踪することが多いです。つまり、ストーリー中盤で失踪することが割合的には多いです。

 

本作ではストーリー序盤で失踪していますが、失踪した木村には妻がおり、しかも、出産を控えていると思わされれているので追跡をするモチベーションを登場人物と視聴者が共有できてると思います。設定を造り込むことによって中盤に使いやすいアクションを序盤でも効果的に使っているのが面白いと思いました。

 


④ 映画やドラマに出てくるヤクザの親分って大体しょうもない趣味をもってるのはなんなんですかね?


緊張と緩和なんですかね?

ボーリングのことをしょうもないなんて言って申し訳ありませんでした。(^_^;)

ボーリングは学生とが打ち上げでハイタッチしながらワイワイやってるイメージがあるからでしょうね。ゴルフとかに比べて可愛らしい感じがします。

ボーリングはたまにしか自分はやらないので、そう言う時は結構恥ずかしいスコアになってしまいます。




⑥中学時代の木村役の少年が格好良過ぎるが、かなりのミスリードでした。


木村の中学校時代の子役の子がイケメン過ぎました。なのでてっきり、中学時代に木村がラブレターを貰い、佐野美紀のおなかの子は木村の子なのではなかと勘違いしてしまいました。

そして、堺雅人さんはなんか散々な役だったなぁと思います。

でもまあ何だかんだ言ったて堺雅人さんもお家に帰れば菅野美穂さんのようなお美しい方がいる訳であって何を言っても無駄ですが(^^)


⑦ 捜査に協力して貰ってる立場の公務員が「もう少し見晴らしのいい部屋に引っ越したどうだ?」なんて言いますかね?


室内でタバコを吸おうとしますし。

冒頭のシーンで警察官を美紀の父親だと思わせるためのミスリードだったのですが

その点が気になりました。(^_^;)

 

採点

 

10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。

 

①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・◯

出産を控えた妻を置いて失踪する夫と言う設定は危機感もありましたし、それを追うのが同級生というのも面白かったです。


②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・◯

木村を見つけるという方向性で見ていけばいいので方向性は分かり易かったと思います。


③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・◯

木村を追うという目的は、妻が出産を控えてていることなどの設定から十分に緊張感が生まれていたと思います。


④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・◯

失踪した木村を追いかけている物語から、木村の会社の不正を暴くというストーリーに展開しておりその展開は爽やかでした。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・◯

中学時代の木村が美紀からラブレターを渡される伏線や、神野が風俗店で見せたのが佐野美紀の画像だったこと、木村と一緒に写真に映っていた女が神野の妹で警官だったことなど様々な伏線が散りばめられた凄い作品でした。

 

⑥結末に説得力はあるか? ・・・△

伏線は十分に回収されており、前半の設定を十分に活かしているのでその点では説得力があると思います。

ちょっと気になったのが、やはり木村に全くメリットがないことです。会社も辞めることになるし、好きな佐野美紀は神野と結婚することになります。それなのに最後に格好良く北沢に説教をしているのは神野です。

その点ちょっと気になったので△とします。

 

⑦結末に意外性はあるか? ・・・◯

木村がピザを食べていたシーンの意外性は圧巻でした。伏線回収のところでも書いた通り様々などんでん返しがあって素晴らしかったです。

 

⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・◯

個々のキャラクターに個性があってとても良かったです。


⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・✕

神野や木村は最初から完全な精神をもっているので心の成長はないと思います。

教訓があったのは北沢でしょうか? 

斜に構えるのではなく、人を信じ誠実に努力することの大切さみたいなものを伝えたかったのでしょうか?

しかし、自分的には探偵も立派な職業だと思いますし、北沢は自分の職務を全うしているだけでそんなに悪いことをしているようには見えないのです。

最後の方の北沢と神野の教室でのシーンはちょっと空回りした神野先生のお説教のように感じました。


⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・◯

特に常盤貴子さんの美貌が凄かったです。内容とは無関係ですが(^_^;)


計8.5点

おわりに
最後までお読み頂きありがとうございました!
今日はこの辺で(^_^)/

【感想・あらすじ・採点】『羊たちの沈黙』映画

今日は『羊たちの沈黙』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 

 

 

主な登場人物

レクター博士

殺人鬼で殺した被害者を食べるという異常行動をとる。元精神科医。服役中。

 

クラリス・スターリング

FBIアカデミーの訓練生でレクター博士の助言を得てバッファロー・ビルの事件を追っている

 

バッファロー・ビル

連続殺人鬼で、人の皮を剥いで服を作るという異常な行動をとる

 


あらすじ

・被害者の皮を剥ぎ取るという手口の連続殺人が起きる。犯人はバッファロー・ビルと呼ばれている。

 

・FBIの訓練生であるクラリスは殺人鬼で元精神科医で服役中のレスター博士の発言を手がかりにバッファロー・ビルに迫ろうとする。

 

・上院議員の娘がさらわれ緊迫感が増す。

 

・レスター博士の発言をヒントに最初の被害者の関係者で変身願望があるかもしれない人物をクラリスは探る。

 

・そうこうしているうちにレスター博士は脱走する。

 

・クラリスはバッファロー・ビルの居場所を突き止め、乱闘の末、射殺し、上院議員の娘を救出する。

 

 


感想

①斬新な設定と伝統的なアームチェア・ディテクティブの構造

殺人鬼で元精神科医で服役中の男の協力を得て、事件を解決するという設定は凄く斬新で面白ったと思います。

しかし、構造自体は伝統的なアームチェア・ディテクティブの形であり単純なものであるといえると思います。アームチェア・ディテクティブとは事件現場に行かず、捜査機関や依頼人の発言などだけをもとに事件を解決するというジャンルです。探偵(ディテクティブ)が椅子(アームチェア)に座ったまま事件を解決するという訳です。

アガサクリスティーの作品にも幾つか書かれており、伝統的な構造です。福山雅治さん主演のガリレオシリーズもそうですし、ビブリア古書堂の事件手帖もアームチェア・ディテクティブの形です。

レクター博士とクラリスが初めて会ったシーンでは、レクター博士は持ち物や身分証明書から次々にクラリスの過去を言い当てます。これもシャーロックホームズがワトソンに初めて会ったシーンと似ていて伝統的な探偵もののテンプレートを引き継いでいるといえます。

このように構造自体はかなり伝統的なものなのですが、レクター博士の人物設定がかなり独特な為にかなり斬新な作品に仕上がっています。伝統的な構造の話でも人物設定を変えるだけで斬新な作品になりえるという事を学べたので、この作品は自分にとってかなり勉強になった作品になりました。

 

また、探偵を服役中としたことで途中で脱走するという盛り上がり展開も用意できたのは大きかったと思います。最初から脱走しそうな空気はプンプンしてましたが(^_^;)

 

②普通の探偵もの違うところ。そして、ちょっと「ふわふわ」してる

普通の探偵ものは犯人や容疑者の目星は大体ついていて、犯人がトリックを使っているため一人に特定できていない状況を探偵が推理でトリックを見破って犯人を追い詰めるというのが一般的な流れかと思います。

この作品はレスター博士とクラリスは犯人の目星が全くついていない状況であっています。そんな「ふわふわ」した状況であっています。

そして、後半、レスター博士にみんな「バッファロー・ビルの本名を教えて!」とすがりますが、レクター博士は似たような行動をとっていた男を知っているにとどまり(しかも、蛾と蝶で微妙に違っていた)、本当にそいつが犯人はどうかは分かりません。この点でも、かなり「ふわふわ」しています。

しかも結構な時間をクラリスの過去のトラウマの分析にあてられており、それがどう解決に繋がっているのかも少し分かりにくいです。その点でも「ふわふわ」しています。

この「ふわふわ」感が自分的にこの映画になかなか入っていけない要因だったのかもしれません。

 

③毒を以て毒を制すリアリティ

毒を以て毒を制するというのは無性にリアリティが出ます。仮面ライダーも敵であるショッカーに改造された人間、エヴァンゲリオンも敵である使徒を改造して操縦している。最近では進撃の巨人も巨人の力を利用して巨人と戦っています。

この作品でも殺人鬼を捕まえる為に殺人鬼で元精神科医の力を借りています。殺人鬼の考えることを殺人鬼が考えるという設定は単に頭が良い奴が考えているというものより説得力があるといえると思います。この説得力がこのシリーズが人気である一つの要因だと思います。

 

④毒を以て毒を制される伏線回収

レクター博士が逃走するシーンで警官の顔の皮を剥ぎ、自分の顔の上に被せて変装するというシーンが面白かったです。

皮を剥いで服を作るというはレクター博士が今回捜査に付き合わされたバッファロー・ビルの手口です。

捜査に付き合わされた事件とちょっと似たような手口で逆に逃走されているというのが面白いです。

レクター博士が事件に着想を得たということなのかは分かりませんが伏線の回収として十分に面白かったと思います。

 


採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。


①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・〇

殺人鬼で元精神科医の名探偵と言う設定は斬新なもので魅力があると思います。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・〇

バッファロー・ビルを捕まえるという点でストーリーの方向性は明確だったと思います。


③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・△ 

バッファロー・ビルが行っている連続殺人は非常に凶悪なものなのです。

しかし、国会議員の娘が連れ去られるまでは、事件が起きたあとでその証拠の取り調べやレクターとクラリスの会話のみで進んでいっており、前半戦に少し画に迫力がなかったように思います。

 

④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・△

基本的にストーリーはバッファロー・ビルを逮捕するという一つの目的に向かって進んでいってます。その目的に関しては発展や変化はありません。その点においてはストーリーに二転三転は無いといえます。

バッファロー・ビルの件とは別にレクターの脱走という事件が後半のクライマックスになっているのでその点を考えて△としたいと思います。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・〇

レクター博士の発言からバッファロー・ビルに近づいて行く感じや、レクター博士が警官の皮を剥いで変装しているところは伏線の回収として面白かったと思います。


⑥結末に説得力はあるか?  ・・・✕

レクター博士のヒントを元に犯人を追い詰めたのですが、最初の犠牲者の関係人物をしっかり捜査するという超基本的なことを捜査機関はしていなかったのだろうという疑問が残りました。しかも、その犠牲者だけ重りをつけるという特別な措置をしてる訳ですから(^_^;)

また、全体を通してFBIはレクター博士の発言に頼り切って捜査をしていますがその根拠が薄弱な気がしました。8年も牢獄にいるのですから、記憶だって薄れているでしょうし。


⑦結末に意外性はあるか?  ・・・△ 

最後の見えないバッファロー・ビルを返り討ちにしたシーンは見ごたえがありました。

また、警官の皮を剥いでお面にして脱走したレクター博士の手口もインパクトがありました。

しかし、最初の被害者の関係者をよく調べるということだけで犯人を追っていた点や脱走と言う流れは当初から脱走しそうなオーラ凄い出ていたことから△にしたいと思います。

 

 


⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・〇

レクター博士とクラリスのやり取りはかなり見ごたえがあったと思います。

普通の探偵ものホームズとワトソンと違って、クラリスはヒントを貰うのにかなりじらされたり、トラウマを話したり、嘘の条件を提示したりして関係性の面白さはかなりあったと思います。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・△

クラリスはれレクター博士の助言によって自分のトラウマと向き合うことや、犯人を捕まえるという偉業を成し遂げます。

しかし、具体的な教訓は何かというと自分は抜き出せなかったので△としたいと思います。

抽象的なところで言うと「本質を見極め犯人を追い詰める技術」と言ったところでしょうか(^_^;)


⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・△

設定が凄く面白かったと思います。

レクター博士の発言に頼りきるFBIと自分との温度差をマイナスして△としたいと思います。

 

計7点


おわりに
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

この作品はホラー映画であるにもかかわらず、アカデミー賞を取るという伝説残している作品だけあって凄く面白かったです!

 

続編もあるようなので是非見てみたいと思います。


今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『22年目の告白ー私が真犯人です』

今日は『22年目の告白ー私が真犯人です』のあらすじと感想を書いていきたいと思います。

 

目次

 

 

主な登場人物

 

曾根崎

22年前の連続殺人事件の犯人であるとして世の中に現れ、手記を出版する。

 

牧村刑事

22年前の連続殺人事件で犯人を追っていた。

 

仙堂

報道番組『NEWS EYES』のキャスター。曾根崎がインタビューするため特番を組んだ。

 


あらすじ


〔1995年〕
東京で5件の連続殺人事件が発生。

四件目の事件の際、牧村刑事と犯人は乱闘になり、犯人は右肩に被弾。

 

〔2017年〕
生中継で、22年前に逮捕されず2010年に時効を迎えた事件の犯人が、マスコミの前に登場し、曾根崎雅人と名乗り、告白本『私が殺人犯です』という本を出版。本は初版30万部を売り上げるも、世間は賛否両論。

報道番組『NEWS EYES』に曾根崎は出演し、番組のキャスター仙堂に6つめの事件の可能性を示唆される。また、真犯人を名乗る男からの動画の投稿があったと説明され、牧村の妹・里香が縛ららている様子が流された。

曾根崎はこの事件については知らないい、番組は終了。

数日後、真犯人を名乗る男と緊急特番が行われる。

男は動画には続きがあると言い、牧村の妹・里香が絞殺の映像が流された。

仙堂が映像を残す理由を尋ねると、真犯人は「記録だ。あとで何度も楽しむために」と答え、それを聞いた曾根崎は仙堂が持っていたペンを奪い、真犯人を刺した。


曾根崎は取り押さえられ、真実を話すように促された。

曾根崎は、真犯人でなく、被害者の一人である里香の恋人で本名は小野寺拓巳であり、真犯人を見つけるため、顔と名前を変えていた。また、本を書いたのは牧村刑事だった。犯人は完璧主義者だと考えられ、偽の手記の出版すれば真犯人が動き始めると計画していた。

真犯人を名乗る男に詰め寄ると、男は自分は代行屋で真犯人ではないといい始めた。男の右肩には銃痕がなく、真犯人ではなかった。

番組は終了。

その後、曾根崎は、仙堂の別荘に向かう。
曾根崎は録画した番組を見て、仙堂は「里香さんは婚約して、新しい人生を歩み始めようとしていた」と言ったが、里香が婚約したことを知るのは、牧村、小野寺(曾根崎)、里香の3人だけで、知る人間がいるとすれば里香を殺し、指輪を抜き取った人物という事になり、仙堂が真犯人だと思っていた。

仙堂と曾根崎は乱闘になり、シャツを破ると、仙堂の右肩には銃痕がある。仙堂は自白する。

曾根崎は仙堂の首を絞め殺そうとすると、牧村が駆け付け、時効は成立していないことを告げる。

最後の犯行である里香殺害時は法改正後の犯行であり、時効は成立していなかった。

仙堂は逮捕され、曾根崎は海外に行くことを決意。

連行される仙堂を戸田(被害者の遺族の一人)が包丁を持って突撃。

 

 


感想



①やはり、仲村トオルがただのキャスターっていうのはあり得ないですね(*^_^*)

そもそも、題名と初期の設定から考えられるストーリーを挙げてみると

・曾根崎は真犯人であるが連続殺人には目的があり、手記を発売にも何らかの目的がある

・曾根崎は真犯人ではなく、真犯人を探している

・曾根崎は真犯人であり何らかのミスをして結局痛い目をみる

大きく分けてこの三つかと思います。

曾根崎が真犯人ではないと確定した瞬間に「真犯人を探しているパターン」だと確定します。

その時に、真犯人になれる人物が仙堂しかいないことこれが後半のストーリーから意外性を奪っているかなと思います。

既に登場した人物のなかである程度役割を担っていたのは牧村と仙堂くらいでしたから

感のいい人は仙堂が帰国した時期が連続殺人の時期と同じことからもう犯人は仙堂だと決め打っていた人もいるようです。

「警察内部の人の犯行だった」とかだったらもうちょっと面白かったかなとも思います。

②兎に角、前半のテンポが良く見やすい作品


最後のどんでん返し部分が良くても前半部分がダラダラしてる作品も多いです。

本作は、曾根崎が何故本を出版したのかという部分にミステリーがある点や被害者遺族などの曾根崎に復讐したい人間からの危険など、視聴者が注目すべきポイントが分かりやすくダラダラしていないのが素晴らしいと思います。

 


③韓国版との比較


この作品の原作は韓国の映画のです。題名は『殺人の告白』。

ストーリー的な違いは日本版で犯人の替え玉にあたる人物が真犯人だった点です。
仲村トオルのようなイケメンではありません。
自分の子を身ごもってる女を殺すなどより凶悪です。
そして、最後は殺されます。

本作の二つ目のどんでん返し部分がなくなっているので面白くないんじゃいなかと思われるかもしれませんが、韓国版はどちらかというとアクション映画的な要素が強くなっており、遺族の復讐や犯人を追い詰める時のカーアクションなどかなり迫力があります。

特にカーアクションが凄かったです。

日本ではなんで削られたんだろう。

予算の関係か

子供が真似すると危ないからか

(*^_^*)

ネットのレビューも韓国版が良かったという意見が強かったです。

私も韓国版を推したいと思います。

なんとなくではありますが、韓国映画やドラマは世界に売っていこうと言う気合いを感じます。予算も惜しんでない気がします。

それに対して日本映画は日本人に受ければ良いだろうと思っている感じがしました。日本の日本で有名な俳優が活躍すれば納得するだろうと言うな感じ。

 


採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。

①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・◯

殺人犯人が殺人を告白して儲けるという出だしはなかなかスリリングで面白かったです。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・◯

序盤では「曾根崎の目的は何か?」とか「遺族の復讐はあるのか?」などの視点で見ればいいということがハッキリしているので見やすいと思います。


③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・◯

曾根崎の目的は引き付けるだのものはあると思いますし、シーンとしても緊張感のあるものが多かったので、序盤のダラダラ感は無かったと思います。


④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・◯

曾根崎の目的や復讐の是非を考える展開から、仲村トオルを追い込む展開に変化しているので展開があると一応言っていいと思います。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・〇

曾根崎と牧村の乱闘の際に、盛り上げるたに「殴れ」と耳打ちしていたなど、結構伏線は回収されていたと思います。

 

⑥結末に説得力はあるか? ・・・✖️

仲村トオルの犯行動機とかが少し疑問でした。

また、「手記を発行すると犯人は動く」と言う、、計画は分かるとしてもかなり「ご都合のいい展開」だったように思います。

登場人物にこれくらいの洞察力があれば、そもそも22年前に逮捕出来ていたような気がします。

 


⑦結末に意外性はあるか? ・・・✖️

仲村トオルが真犯人ということは配役とか、番組に出ていた男が犯人ではないことが分かった時の残り時間の少なさとかを考えると分かってしまった人が多いように思いました。意外性は無かったと思います。


⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか?・・・△

遺族である整形外科医が力を貸して整形させていた点など良かったと思います。

しかし、他の遺族にも本を出版する前に説明しておけば、無駄に精神を刺激する事がなかったのではなかったのではないかと思います。少しそこに矛盾を感じます。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・✕

特になかったと思います。

 

⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・✕

小説や漫画の実写化で、原作に届かなかったという話はよく聞くのですが、実写映画を実写映画でリメイクしてこれ程劣ってしまうというのは少し悲しみがありました(^_^;)



計5.5点

おわりに

前半のテンポが兎に角いい作品なので最後まで映画を見れないことが多い人にはお勧めの映画です。

韓国版も比較で見てみると面白いかと思います。

今日はこの辺で失礼いたします。(^_^)/

 

【感想・あらすじ・採点】『不能犯』映画

今日は『不能犯』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 

 

主な登場人物

宇相吹正
殺人の代行をする。黒いスーツを着ている。マインドコントロールを使う。

 

多田友子

主人公の警察官


百々瀬麻雄
多田と組んでいる新人刑事


川端タケル
昔、多田に逮捕された不良少年だったが更生し、立派な板前となっていた

 

 


あらすじ

宇相吹正は殺人の代行屋で無償で殺人を請け負っている。

 

その方法はマインドコントロールで自ら死に追いやられて行くというものだった。

 

更に殺人を依頼したものは後に真実を知らされ、後悔して死んでいく。

 

これを何回か繰り返しているうちに主人公である多田にはマインドコントロールが効かないことがわかった。

 

多田が以前逮捕し更正させた男、川端は板前として立派にやっていたが、実は連続爆弾犯だった。

 

多田は川端の反抗を阻止した。

 

川端は宇相吹正に殺された。

 

宇相吹は生き延びた。

 

感想


①松坂桃李さんが滅茶苦茶格好いい

全体を通して松坂桃李さんの中二病的な設定が凄く格好いいです。

この点はそれだけです(^_^;)

 

②現代的な笑うセールスマン

基本的に話のパターンとしてはこんな感じです。

 

松坂桃李に殺人を依頼する者が現れる

   ↓

それを松坂桃李が実行する

   ↓

それが終わった後に真実を知らせる

   ↓

後悔して依頼した人も絶望して死ぬ

 

このような感じで笑うセールスマンの枠組みと結構似てる訳です。これを超える部分を描けなければパロディーとしては失敗かなと思います。

 

何個か同じようなパターンの話があったのですが一個印象的な話がありました。

 

新婚夫婦的な夫婦がいて夫の方が隣のオッサンがどうも自分の妻に気があるのではないかと思ったいたら、ある日、そのオッサンに妻が犯される

夫は松坂桃李にオッサンの殺人を依頼し、松坂桃李はオッサンを殺す

夫が早めに帰宅すると妻は麻薬を三人くらいでやっていた。

(隣のオッサンは妻を犯したのではなく麻薬をやめるよう注意しただけだったのだ)

夫は妻とそこにいた連中を撲殺し、妻は夫を刺殺する

 

このエピソードの救いの無さと、実は他の男とやっていたみたいな展開を予想していたのにもっと闇が深かったことと、オッサンの犬死具合が結構印象的でした。

大筋のストーリーには殆ど影響ない話の一つだったのですが(^_^;)

 

③確かに、行きつけの店の板前にしておくにはイケメン過ぎる

邦画の悪いところが出た気がします。

最初の方で登場する沢尻エリカが昔、逮捕し更正させたという板前がいるのですがこれが伊勢谷友介に似たかなりのイケメンなのです。これが連日ニュースで話題になっていた連続爆弾犯の犯人でこれがクライマックスなのですが、行きつけの店の板前にしてはかなりイケメンだったので後に何等かの重要な役をすることになると思った人は多いのではないかと思います。

イケメン度合いで役どころの重要性が序盤で分かってしまうのは邦画の悪いところだと思います。

 

④沢尻エリカ「私は希望であんたを殺す!」←なんのこっちゃ(笑)

これは正直やってしまったなと思いました。子供向けの特撮やアニメでも最終回でももっと気の利いた事を言うのではないかと思います。

 

 

 

採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。

 

①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・△

眼を見ただけでマインドコントールにかかてしまい死んでしまうという設定はかっこいいのですが、デスノートや反逆のルルーシュに少し似ている気がしました。

また感想でも書いた通り話の展開が全体的に笑うセールスマンに似てる気がしたので減点で△としたいと思います。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・〇

松坂桃李をどのように追い込むかという点で視点は分かりやすかったと思いました。もっとも、追い込まれるに至りませんでしたが(^_^;)

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・〇 

次々に緊張感のある画が展開されていたので〇でいいと思います。

 

④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・✕

基本的には同じようなことを数回繰り返しているだけなので、✕でいいと思います。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・△

最初の方で殺された人の殺人を依頼したのが、ラストで敵になる人だったということで一応最初の設定を活かすようにできていたと思います。

ただ、百々瀬の事を最初は「新人」と呼んでいたのが「百々瀬巡査長」と最後の方で呼んでいて如何にも伏線を回収してやったというような空気を出していますが百々瀬はたまたま店で爆風に巻き込まれただけであって褒められるべき事をしてはいないと思うのです。ちょっと、その点が気に入らないので△としたいと思います。

 

⑥結末に説得力はあるか? ・・・✕

主人公の沢尻エリカには松坂桃李のマインドコントールが効かないのですが、それが結末に殆ど関係なかったように思います。それが結構気になりました。

それと最後のシーンが松坂桃李は人の心の闇そのものだからいなくならないみたいなオチが子供向けのヒーローの最終回のようなエンディングなような気がしました。大人に見せるものとしての説得力はないと思います。

 

⑦結末に意外性はあるか? ・・・△

松坂桃李は捕まらず、自分としてはどうやって捕まえるのかを楽しみにしていたので、ある意味意外ではあったのですが、期待を下回ってるともいえるので△にしたいと思います。

 

⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・△

一個一個のドラマとしては結構面白い物が多かったような気がしていて、人間関係もそれぞれに面白かったです。

しかし、肝心の松坂桃李VS沢尻エリカの関係があまり面白くないというか両者とも行動のモチベーションがハッキリしないし、前述の通り、沢尻エリカにマインドコントールが効かないという設定が殆ど結末に影響がないのがとても気になったので△にしたいと思います。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・✕ 

松坂側に何も心の成長はないのは当然ですが、沢尻側にも心の成長は無かったように思います。沢尻も当初から完全な精神をもっており、成長の余地はありません。

また、教訓を得て成長すべき人間は大体死んでいます。

観客側に教訓があるとも思えるのですが、「人の心の闇に気を付ける」みたいなフワッとした自分が嫌いな感じのメッセージなので✕にします。

 

⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・✕

松坂桃李さんは格好良かったのですが、最後の「私は希望であんたを殺す」を代表されようになんか無性に「寒い」シーンが多かったので✕にしたいと思います。

 

計4点


おわりに

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

兎に角、松坂桃李さんが格好良く、どのようにして追い込まれて行くのか期待が持てると思います。是非続編があれば見てみたいと思います。

今日はこの辺で(^-^)/

【感想・あらすじ・採点】『白雪姫殺人事件』映画

今日は『白雪姫殺人事件』のあらすじと感想を書いて行きたいも思います。

 

目次

 

 

主な登場人物

 

三木典子

数か所包丁で刺され、焼死体で見つかる

 

城野美姫

この事件の容疑者で失踪中

 

赤星雄治

事件の犯人を城野美姫だとするようなツイートをしたり、報道番組を制作したりした。

 

狩野里沙子

事件の真犯人で犯人が城野美姫だと思わせるような証言を赤星にした

 

 

あらすじ

 

三木典子の遺体が発見される。

 

死亡推定時刻での行動や男女交際の経緯などから城野美姫が容疑者となる。城野美城は失踪していた。

 

事件当日、城野美姫は『芹沢ブラザーズ』というバイオリニストのライブのチケットを三木典子の鞄から盗んで観戦していた。

 

城野美姫にチケットを盗むことを指示した狩野里沙子が事件の真犯人だった。

 

狩野里沙子は城野美姫の車の中で眠っていた三木典子を森まで運び、殺していた。

 

 

感想

①フォロワー数67で炎上なんてするんでしょうか?

赤星雄治という報道関係の男性がTwitterで事件についてつぶやき、炎上をおこすシーンがあったのですが、そこで気になったのが画面に映った赤星雄治のフォロワーが少なすぎる事です。67です。

正直このフォロワー数では炎上は起きないと思います。フォロワー数が67と言っても実際にそのつぶやきを見る人間は、経験上その4分の1くらいにとどまります。重大事件についてのつぶやきなので注目される可能性もあるとは思いますが、同時に同じようなつぶやきをしている人は何人もいると思われますので、フォロワー数67の人間のつぶやきがあれほど注目されることは無いと思います。

赤星雄治は7429ツイートもしてるようなのですが、それでフォロワーが67人だったらTwitterやめたくなるのが普通だと思います。

②SNSで犯人を追い込む事を期待していましたが・・・

この映画ではSNSが出て来ていたので犯人を特定するのにもSNSが絡んでくることを期待していました。しかし、犯人である狩野里沙子は窃盗で捕まりその中で殺人の証言を始めるという結末でした。窃盗がどのような形で明らかになったのかも描かれていません。これは視聴者の想像を下回るものだったと言わざるを得ません。

なるほど、SNSでの発言は消せる物ではないから不用意な発言で他人の評判を貶めてはいけないというのが本作品のメッセージだったということだと思います。

しかし、それを描くのにSNSを持ち出す必要はあるのか?(冤罪や誤報は昔からあった)と言う点や、SNSの特殊性があまり利用されていなかった点は少々気になりました。

 

③城野美姫を演じる井上真央が美人過ぎる(^_^;)

邦画ではよくあることですが、殺された三木典子(菜々緒)の美貌に比較されて揶揄されていたという主人公が井上真央なのです。

なんとも無理のある(^_^;)

 

④最後の城野美姫が赤星雄治を車でひきそうになるシーンとか、おばあちゃんが死ぬシーンとかが完全に蛇足

城野美城が最後に、この事件を報道していた赤星雄治を道路でたまたま車でひきそうになるというシーンがあるのですが、とってつけたようなシーンでちょっと不快でした。

もっと言うと、城野美姫の祖母が亡くなって実家に帰っているシーンがその前にあるのですが「ばあちゃん死ぬ必要ある?」って言うのも少々疑問でした。お年寄りの死を里帰りの理由のためだけに使うとは(^_^;)

 

 

 

 

 

採点


10個の項目ごとに〇は1点、△は0.5点、✕は0点で採点していき、最後に合計します。

 

①時代・場所・世界観に魅力があるか? ・・・✕

美人が殺害され、それを妬んでいたであろう人物が容疑者としてあがっているという二時間ドラマでありそうな設定だったので✕でいいと思います。

 

②序盤からストリーの方向性は明確か? ・・・〇

「典子を殺したのは誰か?」という方向性が明確なので、見やすいと思います。

 

③序盤において視聴者を引き付けるだけの危機感・謎があるか? ・・・△

「典子を殺したのは誰か?」という謎はあったのですが、それ以降はずっと関係者の証言が続き、画に緊張感がなかったと思います。

 

④ストーリーが巧みに二転三転してるか? ・・・✕

「典子を殺したのは誰か?」と言う以上の展開はありませんでした。

勿論、美姫が疑われたものの、犯人ではなったということはありましたが、当初疑われていた美姫が犯人であってはストーリーとして成立しないと思うので、美姫が犯人ではないことをもってストーリーが二転三転しているとは言えません。

 

⑤伏線は回収されているか? ・・・△

序盤で登場していたマグカップやボールペンが最後まで絡んでおり、その点では伏線は回収されていたと思います。

ただ、SNSがせっかく登場していたのに犯人を特定するのに殆ど役に立っていない点は残念だったので△にしたいと思います。

 

⑥結末に説得力はあるか? ・・・△

狩野里沙子の殺人の動機が「社内でのコソ泥を告発されたくなかった」といものだったのですが、これがあまり説得力がないように感じました。

殺人ものの犯人の動機は説得力のないものが殆どなので△にとどめたいと思います。

 

⑦結末に意外性はあるか? ・・・△ 

最初から「真犯人は誰か?」という視点で観客は見ているので正直、誰が犯人であっても意外性は無かったと思います。

別のもっと重大な事件に繋がっていくなどの「真犯人は誰か?」という点以上の発展がなければ意外性があるとは言えないと思います。


⑧個々のキャラクターやキャラクター同士の関係性に魅力があるか? ・・・△

城野美姫の小学校や大学などの友人との関係は割と詳細に描かれており良かったと思います。

しかし、その友人達は出てくるだけで事件解決に殆ど役たっておらず、何のために出て来たのか分からないキャラクターが多かったので△としたいと思います。

 

⑨登場人物に心の成長はあるか? ・・・〇

城野美姫が最後に小学校の時の親友と友情を確認できたのは良かったと思います。

また、赤星にもそれなりの教訓があったと思います。

 

⑩個人的にこの作品が好きか? ・・・✕

 


計4.5点

 


おわりに


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

この作品は『告白』などの原作も書いている湊かなえさんの原作と言うこともあって暗くて重厚な作品なのかと思っていたのですがかなりポップな内容になっていて意外でした。

 

他の映画や小説も是非みてみようと思いました。

今日はこの辺で(^-^)/